2024年(立教187年)9月月次祭講話 ~おつとめをつとめるということ~

1.元の理とみかぐらうた
 9月になったというのに相変わらずの猛暑で、この中を皆さん、お忙しい中月次祭にお出でいただきました。本当にありがとうございます。

 先月差しあげた「元の理とみかぐらうた」ですが、大変な評判を得まして、本部員さんにもお送り読んでいただき、天理の養徳社の書店と道友社の書店、神殿降りたすぐの所の大きな書店がありますが、そこで販売をしてくれるということになりました。
 天理教の教えそのものを書いた解説書ですので、もし間違ったことが書いてあるとこれは本部では売ることができないということで、審査してから売るということを言われたんですけれど、すぐその後に連絡があって、社長以下、私、羽成が書いたということで販売してくれることになりました。本当にもったいないことでございます。
 今月皆さんにお配りした陽気にも広告が出ておりますし、Amazonの「宗教・天理教」というカテゴリーで1位になったという連絡をいただきました。皆さんにそんなに買っていただいていることはもとより、何よりも嬉しいのは、中身をしっかりと読んでくださっている方が多くて、「ここは間違いじゃないか?」と色々なご指摘をいただきました。確かに「左足を踏む」という所を「右足を踏む」と書いてあったりして、これ誤って印刷をしたんですけれど、そういうものについてもいくつもご指摘いただいて、それを直した正誤表を付けたものを今販売しています。
 日帝分教会の百周年の本を出した時に、せっかくだからということで今まで書き溜めていたものを本として出させてもらった訳ですが、そういう非常に大きな反響を得まして、喜びと共に責任を感じているところです。

2.おつとめの大切さ
 そしてその中でいくつか嬉しい便りがあったのは、「今までぼんやりとおつとめをしていた、特に十二下りをおつとめしていたけれど、あの本を読んで一つひとつの意味が分かるようになって、しっかりと理解をしながらおつとめができるようになった。十二下りが非常に楽しく、興味深くできるようになりました。」というお言葉をいただきました。
 私自身がこの十二下りをやっている時に、なんでここはこっちから出るんだろうとか、なんで扇はここで出てくるんだろう、というような疑問を持っていたことを、元の理というところから理解したならばすべて解決した。おつとめに関して皆さんに興味を持ってもらったということで、その意味で神様にも喜んでもらえるかなと思っております。
 教祖は「このつとめで命の切換きりかえするのや。大切なつとめやで」「一つ手の振り方間違ごても、宜敷くない。」(『稿本天理教教祖伝』)、とおっしゃいました。だから一所懸命やる人は手を一つも間違えないようにやる。鳴り物も一つも間違えないようにやる。
 その一方で教祖は、つとめようという心が大事だ、だからきちんと弾けないかもしれないけれど、心で弾きなさい、というお言葉もあります。何はともあれ神様は、おつとめをすること、そしておつとめを一所懸命やらせてもらうこと、間違えていてもなんとかおつとめをやらせてもらう。おつとめをやらせていただくというその心が非常に大事なんだということをお教えいただいています。

3.おつとめは教祖の心に添うこと
 そんなことから、これからもぜひ皆さん、あしきをはろうてのおつとめから十二下りのおつとめまでしっかりと、これはどういう意味なんだろうかということを考えながら手振りを振っていきましょう。この手振りも全部教祖が教えてくださったもの、歌も調子も教祖が教えてくださったもの、鳴り物も教祖が教えてくださったもの。これをしっかりとやることは、全部教祖の心に添うことだということが分かると思います。ぜひ皆さんつとめというものをしっかりと理解をしていただきたいと思います。
 おさしづに、「つとめ軽いように思うた分にゃならんで。」(明治三十四年九月二十八日)というお言葉がある。つとめを軽いように思ってはいけない。言われたからやっているとか、早く終わればいいとか、おつとめの最中に他のことを考えていたり。それはつまりおつとめを軽く考えているということで、「つとめ軽いように思うた分にゃならんで。」というおさしづです。
 先ほど申しあげたように、「このつとめで命の切換きりかえするのや。」「一つ手の振り方間違ごても、宜敷くない。」という大切なおつとめでも、意味が分からなかったらなかなかできないものです。そんなことから私の出した本がその解釈をするのに役立って、皆さんが「これはなるほどそういうことか」、あるいは「いやこれはそれじゃなくてこういう意味じゃないか」ということを考えることが、教祖、神様に近づく道だという意味です。
 おつとめを軽く思わない。そしておつとめをしてしっかりと勇ませていただくということを改めて今月しっかりと胸におさめていただきたいと思います。

 今月はどうもありがとうございました

2025年02月12日